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III.睡眠時随伴症 (Parasomnias)


睡眠の経過中に起る心身機能の異常を総称します。
覚醒の障害としては錯乱性覚醒、睡眠時遊行症、夜驚症が、睡眠・覚醒移行障害としては律動性運動障害、睡眠時ひきつけ、寝言、夜間下肢こむらがえりなどが、通常レム睡眠に随伴する睡眠時随伴症としては、悪夢、睡眠麻痺、睡眠関連陰茎勃起障害、レム睡眠行動障害などがあります。その他の睡眠時随伴症としては、歯ぎしり、夜尿、いびき、発作性ジストニア、夜間突然死症候群などがあります。
行動面の異常を伴う3疾患を挙げてみます。

1.睡眠時遊行症(Sleep-walking disorder)
夢中遊行症(Somnambulism)とも呼ばれます。 深い睡眠中に突然ベッドから起き上がり、数分から30分間ほど歩き回ります。 この間障害物は避け、ドアを開けたり、一見目的がある様に見えるますが、患者は目がすわり、うつろな表情で、周囲の人が止めようとしたり、話し掛けたりしても、反応が極めて乏しいか、はっきり覚醒させることが非常に困難です。 翌朝目覚めた時、患者は夢中遊行についての記憶がありません。小児に多い病気です。

2. 夜驚症 (Pavor nocturnus, nocturnal terror)
夜間深い睡眠中に突然恐怖の叫び声をあげて起上がり、強い不安、体動、頻脈、呼吸促迫、発汗など自律神経系の興奮を示します。 数分間は周囲に対する反応が極めて乏しく、失見当識と保続的な動作がみられます。 覚醒後夜驚体験の内容はごく断片的にしか記憶していません。小児に多い病気です。

3. レム睡眠行動障害 (REM sleep behavior disorder)
老人に多く、夜間睡眠中に起こるせん妄状態で通常恐ろしい幻視・幻触と興奮・多動を伴います。 睡眠ポリグラフィーにより筋肉の緊張消失の見られないレム睡眠期(stage 1-REM without muscle atonia)が見られることが特徴的です。