日本睡眠学会ニューズレター第29号
2003年11月10日発行
The JSSR Newsletter No.29
Nov. 10, 2003
The Japanese Society of Sleep Research (JSSR)


第29号 目次
1. 第28回定期学術集会を主催して 会長 太田 龍朗
2. 第29回睡眠学会の開催にあたって 第29回日本睡眠学会会長
高橋清久
3. 日本睡眠学会平成15年度評議員会議事録
4. 日本睡眠学会平成15年度新理事会議事録
5. 平成15年度臨時理事会議事録
6. 新しく学会認定を受けた会員55名と学会認定医療機関22施設の誕生
7. マニュアルタイトレーションの必要性 高崎 雄司,内村 直尚
8. 認定更新について 睡眠医療・認定委員会
9. 第3回学会認定医,学会認定歯科医,学会認定検査技師の申請受付け期間 睡眠医療・認定委員会
10. 第2回・学会認定医療機関の申請受付け期間 睡眠医療・認定委員会
11. 新しい睡眠学会主催セミナーの開催について 教育委員会・野沢 胤美
12. 2004年4月の診療報酬の改定に向けて睡眠学会の対応について 医療費適正委員会・野沢胤美
13. アジア睡眠学会延期のお知らせ アジア睡眠学会理事長
太田龍朗
14. 《書評》千葉 茂、本間研一編著
 サーカディアンリズム睡眠障害の臨床
太田 龍朗(名古屋大学名誉教授・ 愛知淑徳大学教授)
編集後記


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1. 第28回定期学術集会を主催して

会長 太田 龍朗

 2003年6月12,13両日、名古屋国際会議場で日本睡眠学会定期学術集会を開催させて頂き、また本学会に続いて開かれるのが恒例となっている「睡眠科学・医療専門研修セミナー」の第8回を同6月14日に古池保雄副会長主管のもと名古屋大学医学部保健学科本館で実施致しましたので、ここにその御報告と御礼を申し上げます。

 昨年の仙台大会から本学会に認定医制度が導入されましたが、この時から参加者の増加傾向が見られたものの、せいぜい1〜2割増と見込んでいた演題募集が、締切り時点で既に異変を来たし対処に苦慮する事態となりました。即ち、一般演題が前回の3割も多く、予定した口演時間の短縮と、ポスター・機器展示のスペース拡充のための対策に頭を悩ますこととなりました。今年はレム睡眠発見50周年に当たるためだろうかなどと考えたりもしましたが、学会当日は更なる異常事態となりました。当初、最多で800名と予想して作ったプログラム・抄録集は第1日目にしてなくなり、2会場で700名収容可能の口演やシンポジウムに立ち見が出てしまい、椅子を追加してもなお足りない状態がしばしばとなりました。当然のようにネームカードも臨時に追加し、抄録集は後日増刷りしてお送りするはめになりました。結局のところ、会費参加者は921名を越え、招待の方々や関係者を含めると実に1,000名に達しようかという勢いで、主催者としては嬉しい誤算となりました。

 学術プログラムとしては、2日間を通して4つの特別講演、4つのシンポジウム、それにワークショップ1つ、そして一般演題が194題(口演59題、ポスター発表135題)発表されました。それらの抄録は日本睡眠学会のホームページに掲載されるので、ここでは詳細に触れませんが、特別講演は、米国のシカゴ市でレム睡眠発見50周年のWFSRS(世界睡眠学会連合)とAASM(アメリカ睡眠医学会)の共同主催による記念大会がその前の週に行われたこともあって、こちらはアジア太平洋地区で活躍しておられる方々にお願いをし、Mohan Kumar教授(インド)、Jean Askenasy教授(イスラエル)、早石修名誉所長(大阪バイオサイエンス研究所)、Peter Hauri教授(米国)の諸先生にそれぞれ最新の情報を含めたお話を頂きました。シンポジウムとワークショップは、それぞれお2人のオーガナイザーにお願いして、「睡眠覚醒の調節機構」「睡眠呼吸障害(閉塞型無呼吸)の病態からみた治療効果」「睡眠覚醒障害の疫学」「ICSDの改訂をめぐって」、そして、ワークショップ「Restless legs症候群の診断と治療の現状」を設定させて頂きましたが、まさに睡眠基礎科学と睡眠医学さらに睡眠社会学にわたる最先端の報告と討論がなされ、各会場とも前述のように立ち見が出るほどの熱気に包まれていました。一般の口演も活発な討論が多くみられましたが、分子生物学や遺伝子工学などの進歩による基礎科学の発表が多く、また臨床は、2月にJR新幹線の運転士の居眠り事故が全国的な話題になったこともあってか、この課題が中心をなしましたが、これに留まらず広い範囲の領域から新しい知見が次々と発表されました。さらにポスター発表の各会場でも人が溢れ、熱心な討論が行われていましたが、外国人招待者がこの様子をみて、「実にすばらしい」と感嘆していたのが印象的でした。

 研究奨励賞には東北大学情報科学研究科の辛島彰洋氏が選ばれ、その受賞講演が第1日目の夕刻に行われましたが、若手研究者のこうした研究が明日の睡眠学を開拓して行くのだという印象を聴衆に与える立派な講演でありました。

 会場内の3号館地下のレストランで第1日の夜行われた懇親会は、200  名を越える多くの方々に出席して頂き、ジャズバンドの演奏を背景に、終始和やかな交流が行われました。またこの時に本学会のロゴマークとなった夢違観音像をあしらったデザインを3年越しで作製して下さった東邦ガス診療所長の林博史氏に村崎理事長から感謝状が送られました。

 ランチョンセミナーは、新旧世代が互いに専門領域を越えてよく理解でき日常に役立つ知識が得られるような課題を選び、4人の先生方にお願い致しました。用意した弁当がすぐ完配されるほど多くの方々に出席して頂きましたが、それぞれ深い味のある貴重な講演でありました。

 第2日目の夜には「市民公開講座」と電話とTVメディアを使った一般医療従事者向けの「ネットワークセミナー」が行われましたが、前者は熱心な市民で満席となり、後者も全国326ヶ所のサテライト会場に合わせて、10,021  名と、この種の企画では過去最高の参加を得ることができました。続く6月14日の「睡眠科学・医療専門研修セミナー」は、当初100名の定員で募集致しましたが、実に210名とこれまた予想外の参加者となり、従来の脳波計を用いる実習方式では実施困難となってコンピュータグラフィクなどの導入で、何とか切り抜けることが出来ました。認定制の導入による希望者の増加がその主な原因と考えられ、今大会終了後に本研修セミナーのあり方と実施法をめぐって、教育委員会を中心に再検討されることとなり、現時点では、基礎科学を中心とする従来型のセミナーと、認定制度のもとで行われる資格取得のための研修セミナーに分離する方向で検討がなされています。

 本学術集会を境に、日本睡眠学会の規模と内容がともに大きく変化したことを多くの皆さんが感じて居られることと思います。会員数も1400名を越える大きな学会に発展し、まことに同慶の至りでありますが、それだけにまた期待されるものも多様になって行くものと思われます。その意味で今学会のテーマ“睡眠学の包括的展開への希求”はその役割をはたせたのではないかと愚考致しております。

 準備の段階で2回のアナウンスメントを発行するなど、これ迄と異なる試みも致しましたが、一方では抄録集の不足や印刷ミス、会場の狭さなど少なからず御不自由とご迷惑をおかけ致しましたことをこの場をお借りしてお詫びも申し上げますと共に、多くの方々の御支援、御協力によって学会の次のステップに向かって何がしかの寄与が出来ましたことに改めて感謝申し上げて第28回定期学術集会の御報告と致します。

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2. 第29回睡眠学会の開催にあたって

第29回日本睡眠学会の会長役を仰せつかりまことに光栄に思っております。学会は平成16年7月1〜2日の両日にわたって東京の赤坂プリンスホテルで開催いたします。

私は平成15年3月をもって、国立精神・神経センターを退官しており、もはや引退した身ですが、幸い同センターには内山、白川、梶村、田ケ谷らをはじめ睡眠学研究で優れた業績を挙げた多くの研究者がおりますので、彼らに支えられて目下鋭意準備を進めているところです。

今大会ではメインテーマを「睡眠学の発展と国民の健康増進に向けて」と致しました。皆様ご存知のように、昨年日本学術会議では「睡眠学の創設と睡眠研究の推進」という報告書を公刊いたしました。これまで行われてきた多面的な研究を一つの学問体系にまとめ、それを契機として睡眠学研究を発展させ、ひいては国民の健康増進に寄与するというのがその趣旨です。幸い、来年度の科学研究費の細目に睡眠学が採択され、今後のさらなる発展が約束されているように思います。

現在、プログラム内容を検討中ですが、国際交流を進め、海外から広く情報を得るために二人の外国人研究者を招へいする予定です。シンポジウムは6題を予定しております。すでにテーマと座長がほぼ決まって、シンポジストの選定と具体的な内容の検討に入っております。一般演題は全てポスター発表とし、参加者が発表者と一対一で充分な討論ができるというポスター発表のよさを十分に生かしたいと考えております。

演題募集は来年1月頃に開始の予定ですが、これまで通りオンライン登録となります。例年課題となります倫理的対応の問題を少しでも減らすために、倫理的配慮に関してチェックリストを用意して、演題登録の際の役立つように致したいと思います。また、今回初の試みとして。幼い子を持つ女性研究者の方々も安心して学会に参加できるよう、保育所を開設する予定です。これに関しましては事前登録していただくことになりますが、詳細は追って発表いたします。

前回の名古屋での学会では、参加者がこれまでもっとも多い900名強と聞いております。今、会員の増加率もきわめて高いため、次回の参加者数はひょっとすると1000名の大台に乗るかもしれません。そのような盛況を予想して、収容数の多いゆったりした会場を選びました。しかし、それでも狭くなるような多数の方がお出でになるかもしれません。それは主催者として望外の喜びです。ぜひ、多くの方々にご参加頂き、熱い討論をしてきたいと存じます。

それでは会員の皆様、来年7月に東京でお会いしましょう。

平成15年10月1日
第29回日本睡眠学会会長 高橋清久


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3. 日本睡眠学会平成15年度評議員会議事録

平成15年6月11日 16時30分-19時

名古屋大学医学部鶴友会館 2階大会議室

出席者

村崎光邦, 内山真, 大川匡子, 太田龍朗, 小島卓也, 小林敏孝, 清水徹男, 杉田義郎, 高橋清久, 野沢胤美, 堀忠雄, 本間研一, 山内俊雄, 内田直, 伊藤洋, 石束嘉和, 石原金由, 井上勝裕, 井上雄一, 内村直尚, 裏出良博, 大井田隆, 粥川裕平, 菅野道, 香坂雅子, 神山潤, 児玉亨, 小鳥居湛, 小山純正, 塩澤全司, 塩見利明, 白川修一郎, 末永和栄, 高崎雄司, 高橋敏治, 千葉茂, 中尾光之, 福田一彦, 福田紀子, 古田壽一, 堀田秀樹, 本多和樹, 松村人志, 宮崎総一郎, 山城義広, 山寺博史, 赤柴恒人, 稲見康司, 上埜高志, 江崎和久, 海老澤尚, 尾崎紀夫, 加根村隆, 木村昌由美, 河野正己, 小山恵美, 芝垣正光, 勢井宏義, 高橋正也, 立花直子, 田中秀樹, 谷口充孝, 千葉伸太郎, 陳和夫, 中島亨, 野田明子, 林光緒, 原田哲夫, 保野孝弘, 三上章良, 宮本雅之, 山田尚登

1.平成14年度会計報告(内山事務局長)および監査報告(内田監事)
 平成14年度決算報告がなされた。前々年度の会費値上げ、加入者の増加などにより収入が増加した。睡眠医療に関する認定事業に関わる収支は、当面は日本睡眠学会の一般収支とは別会計として扱っている。内田直監事より、平成14年度予算が厳粛かつ公正に執行されていた旨の監査結果報告がなされた。本決算は評議員会で承認された。
[別掲資料A参照]

2.事務局関連の報告

1)平成14年度会員報告(内山事務局長)
・平成14年度中の新入会員(284名)および退会者(19名)、平成15年5月31日現在の会員数(1076名)についての報告があり承認された。内科、外科系、歯科、臨床検査、公衆衛生分野の会員が増加していることが報告された。
[別掲資料B参照]


2)定年退任の報告と名誉会員の推薦について(村崎理事長)
・4名の役員(高橋清久理事、山内俊雄理事、瀬川昌也監事、村崎光邦理事長)が、会則により定年退任となった。
・名誉会員とは、15年以上会員であり、特に業績・功績のあったものとされており、現在の名誉会員は4名(大熊輝雄名誉会員、鳥井鎮夫名誉会員、阿住一雄名誉会員、藤沢清名誉会員)である。今回、対象者を72歳以上とした場合の該当者が5名であった。森温理会員、山口成良会員、本多裕会員、中沢洋一会員を推薦し、承認された。


3)第29回学術大会について報告(高橋理事)
・2004年7月1日-2日に赤坂プリンスホテルにおいて行うことが報告された。


4)第30回学術大会について(村崎理事)
・足利工業大学の小林理事が行うことが理事会で決定したことが報告され、承認された。


5)アジア睡眠学会について(太田理事)
・第4回アジア睡眠学会が2003年11月に中国の珠海(ズーハイ)で開催される予定となっているが、SARSの問題があり、開催困難と考えていると現地に伝えた。現地では何とか開催したいので7月末まで様子を見たいとの要望が来ているが、日本睡眠学会としては諸事情を鑑み延期あるいは中止を申し入れることについて承認された。
・2005年にはWFSRSの主催でThe 5th International World Congressがインドのニュー・デリーで開かれる予定である。


6)日本学術会議について報告(村崎理事長)
・日本学術会議第19期精神医学研究連絡会連委員として高橋理事が再選されたことが報告された。


7)製薬会社よりの寄付の申し出について(村崎理事長)
・三菱ウェルファーマより研修教育事業に対して年間450万円の寄付の申し出があった。
・藤沢薬品より会員の若手ないし中堅の研究者の海外留学に対して年間500万円の寄付の申し出があった。3-4人の方を睡眠学会の方で選考してほしいとのこと。
・藤沢サノフィサンテラボが現在行っているプライマリーケア医を対象とした「WHO不眠症セミナー」の後援に日本睡眠学会の名前を入れてほしいと申し出があった。以上の申し出について学会として、受け入れることが承認された.


8)評議員より提案された議題
a. 睡眠科学・医療専門研修セミナーの方向性について(野田評議員、加根村評議員)
・今回の学術集会で研修セミナー参加者を100名で予定していたが、250名の希望があった。現状では十分な指導ができないため、カリキュラム等について指針が必要であるとの提案がなされた。村崎理事長より、認定を受ける際にセミナー受講の必要があるため、すべての希望者を受け入れられるよう、関連委員会で討議し早急に対策したいとの回答があった。

b. PSG解析の上でのイベント判読指針作成、呼吸関連など(野田評議員、加根村評議員)
・無呼吸の持続時間や低呼吸のクライテリアを学会で統一してほしいとの提案があった。村崎理事長よりクライテリアの統一についても、関連委員会で討議し早急に対策したいとの回答があった。
c. 道交法・国土交通省への学会の対応(谷口評議員、神山評議員)、日本呼吸器学会からの国土交通省への共同提言作成提案(赤柴評議員)
・谷口評議員より、道交法改正に伴い過眠症の患者さんに診断書を出す場合や、公共交通機関の過眠症患者に対しての学会としての対応が必要であるとの意見が出た。
・神山評議員より、学会に対して急速に社会的要請が高まっている。今後学会がどのように対応していくのか考えていく必要があるとの意見が出た。
・赤柴評議員からは、呼吸器学会では山陽新幹線の事例に対してなんからのステイトメントを出すということで、理事会も通って作成作業に入っており、来年4月の日本呼吸器学会の総会までに完成させる予定であるが、睡眠学会との共同の声明として出したいとの提案があった。
・これらに対して、村崎理事長より、委員会を立ち上げるのでは間に合わないので、ワーキング・グループで迅速に対応することを先の理事会で決定したことが報告され、承認された。
d. ワーキンググループ設置に関する事務局提案:委員会は会則でどのようなものを設置するかが決まっているが、新たな委員会を設置するには会則改正が必要であり、今回のように急を要するものには対応できない。会則には、付則5に専門委員会についての記載があるが、緊急な問題について迅速に対応するため、これに追加して、「第26条による専門委員会の設置以外に、理事長は本会の目的及び事業を達成するために必要と認めた場合、ワーキンググループを設置できる。ワーキンググループは理事長に意見を答申する。理事長は、任務を終えたと考えられたときにワーキンググループを解散する」という文を追加することが提案された。承認された。
d.ホームページへの会員専用サイト・電子掲示板、広報のemail化(三上評議員)
・会員への連絡の迅速化のために会員専用ホームページ、Emailによる広報が必要と考えるとの提案がなされた。清水理事(広報委員長)より、ニューズレターは年2回だが、ホームページは掲示の希望があればすぐ載せられるようになっている。管理を足利工業大学の辻先生がボランティアでやっている状態であり、迅速には対応できない状態である。会員専用ホームページ、Emailによる広報のためには予算・専任の人員の措置が必要であるため、この点を含め検討が必要であるとの回答であった。
e.歯科におけるマウスピース保険点数化推進(河野評議員)
・来年4月の保険改訂の際にマウスピースが点数化されるよう歯科医師会と口腔外科学会で現在活動中である。歯科でのガイドラインを作るに当たって睡眠学会でも検討して頂きたいとの提案があった。

3.各種委員会関連の報告並びに議題
1)将来検討委員会(小林理事)
a.学会の社団法人化について
・現時点では単なる任意団体であり、社会的責任を持てない状態である。法人化の形としては中間法人、社団法人、NPOの3つの可能性がある。社団法人になるには基本財産2,000万円以上、会員1,000人以上、厳密な運営、定款を持つことという基準がある。法人会計を満たすためには事務経費もかなりかかる。来年までにさらに検討したい。
b.特許の問題について
・会員より「学会で発表したら自動的に特許がとれるようにならないか?」との質問があった。特許庁に確認したところ、「その学会が特許法30条の適応を受ける学術団体に指定されていますと、学術集会で発表したもの、学会誌に発表したものは、発表した時点から6カ月間は要するに新規性が保障される。6カ月を過ぎると新規性が消失する。特許の申請は発表者がおこなう。」とのことであった。至急この特許法30条の適応を受ける学術団体の指定を受けるということが理事会で決定した。
c.最近の睡眠への社会的関心の高まりと今後の学会活動
・迅速な対応のためワーキンググループを利用する。
・MSLTの保険点数化に向けた活動の必要性がある。

2)総務委員会(杉田理事)
a.学会会則の改正、評議員の増員
・会員が1,400名を越し、会則改正のための作業を進めている。ワーキンググループで検討してもらう。
・評議員の増員、今回は会則に従う形で30名増員。さらなる増員が必要と考えている。
b.委員会の見直し
・オーバーラップする部分の見直し、広報委員会とホームページ委員会等。
・評議員はなんからの委員会に所属して頂きたい。
c.国土交通省の睡眠時無呼吸症候群に関する文書についての対応について
・睡眠不足、その他の過眠症でも同様である旨進言をした。

3)広報委員会(清水理事)
・ニューズレターを年2回発行した。
・ホームページ:UMINには版権の問題があり学会のホームページは載せられないため検討中。サーバーは外注化したが、メンテナンスの外注化まではいたらず。掲示してもらいたいものがあれば広報委員会においてメールで回覧し、問題なければすぐ掲示するようにしている。

4)機関誌刊行委員会(大川理事)
・6月末にSBR第2号発刊予定。第3号編集中である。第2号にshort paperの投稿がたくさんありページ数が多くなってしまったため、第3号は契約の関係で薄くなってしまう。来年はページ数をそろえたい。
・従来のように学術集会にあわせてshort paperを募っているわけではないので、full paperでいつでも投稿して頂きたい。Impact factorをあげるために是非SBRを引用してほしい。
・財政的にはかなり広告の申し込みがあり値上げをせずにいけそうである。質のよい投稿があればページ数も増やす方向で交渉したい。

5)睡眠研究奨励賞委員会(高橋理事)
・応募が2題で、審査の結果、東北大学の辛島先生の論文が受賞となった。6月12日に受賞記念講演をお願いした。次回もふるってご応募頂きたい。

6)睡眠医療・認定委員会(菱川委員長・代理清水理事)
・学会認定医は32名の申請があり、すべて受理され、審議の結果すべてが適格と認められた。学会認定歯科医は申請者が2名で、すべて受理され、1名が適正、1名が不適格と認められた。不的確の理由は学術論文の不足で、アクセブトされたという証明がまだなかったためである。学会認定検査技師は、28名の申請に対して22名の申請が受理された。不受理の理由は学会員歴が不足である。申請が受理された22名については、不備レポートの再提出等あったが、全員が適格と認められた。
・学会認定医療機関は、A型(総合型)30施設、B型(睡眠呼吸障害に特化したもの)2施設の申請があり、26施設(A型25、B型1)の申請が受理された。申請が受理されなかった理由は常勤の学会認定医が不在や、過去1年間のPSG件数の不足である。受理された施設については、現在認定委員が2名1組で各申請機関を訪問して調査中である。結果がそろうのが8月の初めで、8月の終わりないし9月に再度、学会認定医療機関・認定委員会を開催し、その審議に基づいて決定したいと考えている。

7)道路交通法特別委員会(大井田評議員)
・昨年の理事会で6名のメンバーが指名され発足した。警察庁から出された対応マニュアルについて学会としての何らかの指針を出すべきではないかという点については全員賛成であったが、その内容と項目について意見が分かれ、今後これをまとめていきたい。
・免許の可否を判定するのに、警察庁から出された16項目のスコアを用いることになっているが、委員会でこのスコアはよくないという結論を得たが対応については意見が分かれており、今後詰めていきたい。警察庁に対して、対応マニュアルの改正すべき点を当学会から提言していきたいと思うので、警察庁との接触を試みたい。
・学会が一枚岩でないと官公庁は耳を貸さないので、委員会だけでも意見をまとめていきたい。

8)教育委員会(野沢理事)
・昨年の第7回の研修セミナーの出席者は136名、参加費が44万円、これにアップジョンよりの年50万円の補助を加えて開催した。
・昨年も問題になったが、毎年参加者が増加しており、実習のための脳波計等の準備が大変であり、昨年は仙台まで日本光電から脳波計を8台運んでもらった。今後セミナーを年2回にするため、教育委員会で検討してきたが、予算の関係で結論が出なかった。先ほどの理事長からメーカーからの補助の要請があるということなので、それをうまく利用して開催したい。

9)評議員推薦委員会(小島理事)
・近年会員数が非常に増え、その専門領域がかなり変わってきた。特に検査技師、外科、内科などの領域での会員が非常に増えているので、その領域に対応できるような評議員を選ぶ必要がある。
・評議員選出細則には「1.評議員の選出は評議員から推薦のあった候補者について、評議員推薦委員会がその適格性を検討し、理事会の議決を得て決定する。2.被推薦人の資格は原則として正会員歴5年以上であって、十分な研究歴及び研究業績を有するものとする。3.評議員推薦委員会は候補者推薦に当たって評議員会の構成メンバーについて、その地域性及び専門分野が正会員全体の分布を適正に反映するよう十分考慮するものとする。4.評議員の人数は正会員の7%とする」となっているが、平成13年6月27日に一部改定があり、被推薦人の資格が「正会員歴5年未満でなくても過去に十分な研究経歴及び研究業績があり、本学会にとって必要と認められる候補者として評議員から推薦があった場合、評議員推薦委員会が例外的にその被推薦人の適格性を検討し、理事会の議決を受けて決定することができる」となっている。
・規定では評議員からの推薦があった上で、その評議員候補者について資格をこの委員会で決めるため、新しい領域においてはどうしても推薦が少ない。そのため今回7?9%ぐらい多めに推薦指名してほしいという理事長、総務委員会より要望があった。検討の結果、今回は7%、30名を補充することにした。来年以降新しい評議員の方に、新しい領域の方を推薦していただきたい。

10)医療費適正化委員会(野沢理事)
・来年4月に診療報酬が改定になる予定であるが、各学会が個別に要求をだすよりも、現在厚生労働省がおこなっているが医療費・医療制度の改革に沿った提案をする方がよい。この医療費制度の改革では、医療技術への訂正評価(ドクターフィー)と入院医療の総合的評価(ホスピタルフィー)を含めて見直す予定である。
・ドクターフィーは、経験年数、1人の患者に対する診療に要する時間、技術力、専門性等で評価するという。ホスピタルフィーはことしの4月から大学病院等で導入されている。平均の在院日数、専門的治療、臨床研修機能などを評価している。
・ドクターフィーあるいはホスピタルフィーについて、各学会の検討結果を9月までに内保連に出してほしいとのことである。ドクターフィーの決め方としては、それそれの疾患の患者を診た場合に診療に何時間要するのか、将来裁判になる可能性はないかといったことを含めた精神的なストレスなども検討してほしい。
・内保連の中の精神疾患関連小委員会に睡眠学会は属しており、今夜から委員会が開かれる。睡眠医療に対するそういうドクターフィーの決め方がはっきり決まっていなければ、睡眠学会として代表的な症例に関して、診療に要する時間・ストレスについて検討しておく必要がある。先ほどの歯科のマウスピースについては睡眠学会が属している内保連の方では分野が違うので、理事長名で歯科の方に出して頂きたい。MSLTの保険点数化については適正委員会と学会で3回ぐらい内保連に出しているが通らない。ことしもMSLT、光療法を、内保連に採用をお願いしたいと考えている。

11)国際交流委員会(太田理事)
・第4回アジア睡眠学会については先ほど報告した。
・WFSRSからアジア睡眠学会に、診断分類に関するシンポジウムをやる上でシンポジストを出してほしい要請があった。検討の結果、本多裕先生にお願いをし、先週行われたシカゴでのWFSRSとアメリカ睡眠学会AASMの合同のレム(REM)発見50年記念大会へご出席をお願いした。また、アジア睡眠学会の担当理事は、本学会より村崎理事長、大川理事、太田理事、インドのKumar教授、中国のLiu Shiyiの5人である。シカゴのWSFRSに出席要請があったが、日本の3人は日程が合わず、インドのKumar教授に担当理事を代表して出席して頂いた。アジア睡眠学会から一部旅費を出費した。また、これまで世界の睡眠研究に非常に寄与してきた先生がたの表彰があり、日本からは大熊輝雄名誉会員、菱川泰夫会員、本多裕名誉会員らが表彰された。

12)コンピュータ委員会(堀理事)
・学習PSGチャートは当初作った500部がほぼ尽きてきた。ビュワーとステージャも順調に出ている。1.10Cから1.10Eへビュワーのバージョンアップを行い、既にお持ちの先生方については睡眠学会のホームページを通して無料供与している。
・コンピュータ委員会の財務決算を報告し、(ホームページ用のみ)財源をもとに今後新たな活動計画を進めたいと考えている。
・コンピュータ委員会の名称を変えようという議論も出たが、さしあたっては現在の名称のままとした。若手委員として佐賀大学の杉先生を委員にご推薦させていただき、理事会で了解をいただいた。
・PSGチャートの保管管理、梱包発送を国立精神神経センターの白川先生に頼っている現状である。PSGチャートの再印刷はせず、学習用PSGチャートをCD-ROM化し配布することとした。
・共通フォーマットのバージョン2を作成中である。デジタル化に対応する変更である。今回のバージョンでもチャンネルごとにサンプリングレートを変えることができるので、メモリー容量を有効に使うことができる。承認頂ければ睡眠学会のホームページで公開する予定である。
・海外からの共通フォーマットの問い合わせが増加しており、英語版を作成中である。
ステージャのバージョンアップをつづけていく予定であるが、今後はこのステージャの使用を、より正確に習熟していただくため、教育委員会と連携していきたいと考えている。

13)診断分類委員会(太田理事)
・今大会2日目にシンポジウムをおこなうが、WFSRSの診断分類の責任者である名誉部員のハウリ教授をまじえて。現在、国際的に、あるいは日本の中で、どのようなことが問題になっているかということについてのディスカッションを行う。

14)用語委員会(内田監事)
・用語委員会は昨年の12月に診断分類・用語委員会から独立した。本日、第1回の用語委員会を開き、高橋康郎先生をアドバイザーとし、福田先生、小山先生、中尾先生と内田が出席した。
・睡眠学で用いられる用語についてのリストをつくり、またその一部は内容についても現時点の標準的解釈を提示し、これを会員及び睡眠研究者に公開するために用語集の出版も行うということを目的として、活動していくこととした。
・精神科、内科(呼吸器、神経内科)、小児科、耳鼻科、歯科、心理、生理学、遺伝子、時間生物学、光学、産業医学、疫学、薬理学といった睡眠研究の各分野からそれぞれ委員を選んで、この用語委員会の活動に参加していただきたいと考えている。
・各分野の睡眠に関連した用語・略語について抜き出し検討すると同時に、リストをインターネット上で公開して、睡眠学会全員の方々の意見も広く求めて検討していきたい。

4.平成15年度予算案(内山事務局長)
・事務局より平成15年度予算案が提出され、一般会計予算、睡眠研究基金関連予算とも、妥当な予算であると評議員会で承認された。このところの会員増と会費の値上げにより、繰越金の減少には歯止めがかかった。承認された。
[別掲資料C参照]

5.その他追加事項
・認定の更新に必要なポイントを睡眠学会以外の学会でも取れるようにならないか?との質問があり、清水理事(菱川委員長代理)より、今後検討するとの回答があった。
・患者さんの起こした事故の問題とか睡眠障害の医療事故の問題とか法律的な問題を検討する委員会が必要ではないかとの提案があり、村崎理事長より今後検討したいとの回答があった。

6.理事・監事選挙
・理事の半数改定規約により、任期を終えて退任した高橋清久理事、山内俊雄理事、村崎光邦理事長、任期満了による清水徹男理事、小林敏孝理事、杉田義郎理事、山本光璋理事の後任理事を選挙した。この結果、清水徹男理事、小林敏孝理事、杉田義郎理事が再選され、新たに井上雄一評議員、伊藤洋評議員、神山潤評議員、内村直尚評議員が新理事に選出された。次点は裏出良博評議員と大井田隆評議員(同票)であった。
・任期満了の内田直監事、任期を終えて退任した瀬川昌也監事の後任選挙が行われた。この結果、内田直監事が再任され、白川修一郎評議員が新たに監事となった(次点、裏出良博評議員)。
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4. 日本睡眠学会平成15年度新理事会議事録

平成15年6月11日 19時00分-20時30分
名古屋大学医学部鶴友会館 2階大会議室

出席者:
太田龍朗, 内山真, 伊藤洋, 井上雄一, 内村直尚, 大川匡子, 神山潤, 小島卓也, 小林敏孝, 清水徹男, 杉田義郎, 野沢胤美, 堀忠雄, 本間研一, 内田直, 白川修一郎

1.理事長選出
 村崎前理事長の定年退任に伴う、理事長選挙が行われた。理事長候補として、太田理事が推薦され、理事による無記名投票が行われ、満票で太田理事が理事長に選出された。

2.睡眠医療認定委員長の交代
 菱川会員に代わって、清水理事が睡眠医療認定委員長に就任する件について、清水先生が理事に再選されたため就任していただくことになった。

3.理事会の年2回開催について
 理事会の年2回開催について内山事務局長より提案があり、今後は年に2回理事会を開くことに決定した。次回の理事会は9月5日(金曜日)の夕方から、東京駅近くの会議場で行うこととなった。

4.教育研修に関する問題
 理事長がワーキンググループとして教育研修関連の委員長連絡会議を次回理事会までに招集し、教育研修に関する案を作ることになった。委員長連絡会議には、教育、総務、コンピュータ、将来、認定の各委員会委員長、事務局長、理事長が出席することになった。なお、このワーキンググループの責任者には杉田理事(総務委員長)があたることになった。

5.製薬会社からの寄付申し入れの扱いについて
 三菱ウェルファーマと藤沢薬品からの寄付に関する詰めに関しては、村崎前理事長が窓口になって交渉にあたってきた。基本的には、全額、精神・神経科学振興財団を通して睡眠学会に入るような形をとる。三菱ウェルファーマよりの研修教育事業に対して年間450万円の寄付については、テキストの出版などこれまで教育研修事業における課題であった面にも使うことなどを含めて教育研修関連の委員長連絡会議で方向づけをした上で9月の理事会に答申することになった。

6.その他の議題
 議事録のチェック法の見直しについて、神山理事より提案があったが、テープを起こしその上で事務局が議事録を作成し、理事長と総務委員会でチェックするという形を取ることになった。

 各種委員会の委員長が重複していることについて、神山理事より指摘があった。各委員長の任務分担については最終的には9月5日の理事会において、太田理事長が提案し、そこで承認を得ることになった。

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5. 平成15年度臨時理事会 議事録

日 時:平成15年9月5日(金) 16時-19時
場 所:ルビーホール(東京駅八重洲本館)
参加者:太田龍朗、伊藤 洋、井上雄一、内村直尚、内山 真、大川匡子、
神山 潤、小島卓也、清水徹男、杉田義郎、野沢胤美、堀 忠雄、内田 直、
白川修一郎

1.教育研修関連委員長会議(ワーキング)の報告と討議
 杉田理事から8月16日に開催された教育研修関連委員長会議についての説明があった(資料1)。

 研修事業を従来からある睡眠科学研修と新たに設けた睡眠医療認定研修の2本立てとすることが決まったが、認定のために必要な資格および単位を得るためのものとしては睡眠医療認定研修のみとし、睡眠科学研修は研究の入門者および基礎系科学者を対象とするものであることが確認された。睡眠科学研修については、人数制限をして人数に達した場合に締め切ることも可能にする。睡眠医療認定研修は、基本的に希望者をすべて受け入れることとする。

 来年度の東京大会では、睡眠科学研修と睡眠医療認定研修を7月3日(土)に並行して行う予定である。

 製薬企業等からの寄付については、精神・神経科学振興財団を通して一般会計へ入るようにし、教育研修事業に使用するものとする。

 以上について承認され、決定となった。

2.委員会の委員長の人選および人的拡充
 各委員会委員長から、委員長、副委員長、委員の交代や追加について報告された。

 教育委員会については、教育研修関連委員長会議の決定事項に基づき、早急に睡眠科学研修小委員会、睡眠医療認定研修小委員会、睡眠医療認定テキスト作成小委員会、睡眠医療認定チャートブック作成小委員会を立ち上げメンバーを決定することとなった。

 各種委員について、原則として2年の任期を設けることについて提案があり同意を得た。

 以上について承認され、決定となった。

3.国土交通省ワーキンググループの人選
 杉田理事より、総務委員会案の提示があり、これに2名を追加し国土交通省ワーキンググループが決定した。赤柴評議員が責任者に選ばれた。

 以上について承認され、決定となった。

4.学会認定医療機関の認定結果報告(清水理事)
 清水理事より、9月5日午後に開かれた睡眠医療・認定委員会において、認定医療機関Aとして24応募中21施設が、認定医療機関Bとして1応募中1施設が、学会認定医療機関と認められたことが報告された。認定事業実施に関する細則の一部改定と睡眠医療・認定委員会の委員の変更が報告された.

5.会則改正ワーキンググループについて(内山事務局長)
 資料5:会則改正ワーキンググループメンバーと関連決定事項

 ワーキンググループの再確認と責任者選出

 平成14年度評議員会で決定した会則改正ワーキンググループの構成とその役割について、以下のことを追加することにし、評議員推薦委員会委員長の小島理事が責任者になることが決まった。会則改正ワーキンググループの役割についての追加事項として、会員の専門分野が多様になってきているため広い分野から意見をくみ上げるための理事枠の拡大、理事長推薦あるいは理事会推薦の理事枠を作ることが挙げられた。

 以上について承認され、決定となった。

6.歯科口腔外科関連の動き(太田理事長)
 太田理事長から、口腔外科学会のガイドラインについて説明があり、歯科医療の中で睡眠呼吸障害をあつかうにあたっては、日本睡眠学会の学会認定歯科医師レベルの睡眠医療に関する知識と技量が必要であり、日本睡眠学会の学会認定歯科医師の資格を取ることが必要であることを申し入れたうえで、これに日本睡眠学会が協力することとした。

 今後、他学会から協力要請が有った場合には、理事長がその要請内容を判断し、日本睡眠学会の適切な委員会に作業を指示することとなった。

 以上について承認され、決定となった。

7.アジア睡眠学会延期の件(太田理事長)
 資料7:太田アジア睡眠学会理事長の手紙

 太田アジア睡眠学会理事長より、本年11月20日から23日に予定されていたアジア睡眠学会が、SARSのことがあるため、延期されることがアジア睡眠学会理事会で決定されたことについて報告があった。この秋のSARS流行の再燃がなければ来年2月末ないし3月始めに行われる予定である。詳細な情報が入り次第会員に知らせる予定である。

8.機関誌について(大川理事)
 大川理事より、アジア睡眠学会および平成15年3月の大阪バイオサイエンス研究所のシンポジウムのProceedingをSleep and Biological Rhythmsの別冊として取り上げてほしいとの要請があることについて報告があった。費用の詳細は、まだ決定していないが、広告費などで大方カバーできる予定である。大阪バイオサイエンス研究所のシンポジウムのProceedingについては、早急に別冊刊行を行うことが決まった。アジア睡眠学会については、延期が決定されたので来年に予定される大会が終わった時点で再考することになった。

 外国人の編集同人を増員したいとの報告があった。

 以上について承認され、決定となった。

9.文部科学省科学研究費の細目に睡眠学が採択された件(太田理事長)
 日本学術会議会員精神医学研究連絡会委員長の高橋清久会員の尽力で、文部科学省科学研究費の時限つき細目に睡眠学が採用されたことについての報告があった。2年間の予定であり、応募数が一定以上に満たないと2年で細目から落とされる可能性があるので、会員に広くアピールして応募を促進する方策を立てる必要があることが了承された。

10.寄付講座の件(大川理事)
 大川理事より、滋賀医科大学に睡眠学の寄付講座を開設準備中であることが報告され、これに関し学会の協力がほしいとの提案があった。大学に睡眠学講座が開設されることについて、日本睡眠学会として応援することが必要であることが承認された。このため文部科学省あるいは日本学術会議に日本睡眠学会として理事長名で意見書を早急に提出することになった。

 以上について承認され、決定となった。

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6. 新しく学会認定を受けた会員55名と学会認定医療機関22施設の誕生

睡眠医療・認定委員会

 第2回の学会認定 (学会認定医、学会認定歯科医、学会認定検査技師)の申請、および、第1回の学会認定医療機関に関する申請のいずれもの申請受付期間は、平成14年11月末より平成15年2月末日迄であった。学会認定医、学会認定歯科医、学会認定検査技師については、平成15年6月11日に審査を終了。その結果が同日に開催された理事会に報告され、承認を受けて、ここに新しく学会認定を受けた会員55名が誕生した。それらの学会認定は移行期措置によるものであり、その内訳は以下の通りであった。

 学会認定医については、申請者32名の全員が認定された。そのうちの19名が移行期措置の特例によるものであった。 学会認定歯科医については、申請者2名のうち1名が認定を受けた。 学会認定検査技師については、申請者28名のうち22名が認定を受けた。 上記の3つの学会認定に関して、今回は不適格とされた人達の主な理由は、適格な学術論文の不足および会員歴の不足であった。なお、学会認定検査技師に関する申請者10名から提出された症例報告書には記載面での不備が見出されたので再提出を求めたところ、再度提出された症例報告書により、その10名の全員が学会認定に適格と判定された。 この度、新しく学会認定を受けた方々を併せると、本学会の学会認定医は204名、学会認定歯科医は7名、学会認定検査技師は51名に達した。

 学会認定医療機関については、32施設 ( A型30施設、B型2施設)から申請があった。 平成15年6月より約2ヶ月間をかけ、睡眠医療・認定委員会の委員が分担して26施設の視察を行った( 1施設につき委員2名が視察を担当)。その視察結果を踏まえた審査により、平成15年9月5日に開催された認定委員会において22施設が適格と判定され、同日に開催された理事会において学会認定医療機関として認定された。ここに、睡眠医療を専門とする学会認定医療機関が、わが国において初めて誕生した。なお、今回、学会認定医療機関として不適格とされた10施設についての主な判定理由は、過去1年間にPSG検査を含む睡眠医療の実績がない(5施設)、常勤の学会認定医が不在(2施設)、PSG検査時の患者の姿勢・行動の観察システムの不備およびCPAPのタイトレーション方法を含めた診療体制の不備など(3施設)であった。

 この度、新しく認定を受けた学会認定医、学会認定歯科医、学会認定検査技師の氏名と所属、および、新しく認定された学会認定医療機関名を以下に都道府県別に示した。

1.学会認定医 ( 32名)
福島県 太田保世 太田西ノ内病院・呼吸器科
新潟県 中山秀章 新潟大学病院・第2内科
佐藤 誠 上越教育大学・保健管理センター
埼玉県 山内俊雄 埼玉医科大学病院・神経精神科
内田 亮 大宮総合病院・耳鼻咽喉科
千葉県 仙波純一 放送大学・教養学部
東京都 中林哲夫 国立精神・神経センター・武蔵病院
功刀 浩 国立精神・神経センター・神経研究所
鈴木二郎 山王病院・精神神経科
森脇宏人 東京慈恵会医科大学病院・耳鼻咽喉科
鈴木雅明 世田谷睡眠呼吸センター・耳鼻咽喉科
金子泰之 日本医大第4内科
佐藤 幹 東京慈恵会医科大学病院・精神科
神奈川県 小野容明 横浜呼吸器クリニック
愛知県 阪野勝久 愛知医科大学病院・睡眠医療センター
古池保雄 名古屋大学病院・内科
岐阜県 青木治亮 西濃病院・精神科
富山県 久永明人 ふるさと病院・精神科
石川県 炭谷信行 ときわ病院・精神科
滋賀県 今井 眞 滋賀医科大学病院・精神科
奈良県 大西徳信 天理市立病院・内科・循環器科
大阪府 大井元晴 大阪回生病院・睡眠医療センター
角谷 寛 大阪回生病院・睡眠医療センター
植田 哲 大阪医科大学病院・精神神経科
浦上敬仁 大阪医科大学病院・精神神経科
萬代正治 万代神経科クリニック
漆葉成彦 こころの健康総合センター
鳥取県 樋上 茂 鳥取大学病院・耳鼻咽喉科
福岡県 石橋正彦 十全病院・精神科
里村 剛 久留米大学病院・精神神経科
長崎県 宮原嘉久 泉川病院・循環器科
鹿児島県 土山祐一郎 中郷病院・精神科
2.学会認定歯科医 (1名)
愛知県 宮尾悦子 アルスきょうせい歯科
3.学会認定検査技師 (22名)
北海道 早坂宏之 札幌医科大学病院・機器診断部
新潟県 山田和裕 日本歯科大学新潟歯学部・いびき診療センター
   山田義秀 日本歯科大学新潟歯学部・いびき診療センター
千葉県 尾崎章子 国立精神・神経センター・精神保健研究所
東京都 石井綾乃 神経研究所付属・晴和病院
熊谷真紀子 神経研究所附属・睡眠呼吸障害クリニック
井上裕美子 神経研究所附属・睡眠呼吸障害クリニック
井川奈穂子 神経研究所附属・睡眠呼吸障害クリニック
小林美奈 駒ヶ嶺医院・睡眠呼吸センター
樋口真希 虎の門病院・臨床生理検査部
愛知県 川岸郁子 名古屋大学病院・検査部
岩崎ゆか子 名古屋大学病院・検査部
金子吉文 愛知医科大学病院・検査部
有田亜紀 愛知医科大学病院・睡眠医療センター
奈良県 千崎 香 天理市立病院・臨床検査室
大阪府 相馬容子 日生病院・中央臨床検査部
丸木圭一 関西電力病院・臨床検査科
福岡県 鈴木由希子 古賀病院21・呼吸器内科
千代島徳子 古賀病院21・呼吸器内科
口石みつ子 原土井病院・検査科
佐賀県 宮地律子 佐賀社会保険病院・検査部
渡辺壱美 佐賀社会保険病院・検査部
4.学会認定医療機関 (22施設)
A型:睡眠障害の全般を診療対象とする医療機関 ( 21施設)
B型:主として睡眠時無呼吸症候群を診療対象とする医療機関 ( 1施設)
北海道 旭川市 A型 旭川医科大学病院・精神科 神経科
小樽市 A型 望洋台医院・神経科 精神科内科
秋田県 秋田市 A型 秋田大学病院・精神科 耳鼻咽喉科
福島県 郡山市 A型 太田西ノ内病院・総合睡眠医療センター
郡山市 A型 太田記念病院・睡眠呼吸障害センター
栃木県 下都賀郡 A型 獨協医科大学病院・神経内科
東京都 文京区 A型 東京医科歯科大学病院・小児科
港区 A型 東京慈恵医科大学病院・精神神経科
神奈川県 川崎市 A型 太田総合病院・睡眠障害センター (耳鼻咽喉科)
愛知県 名古屋市 A型 岡田クリニック (神経科 精神科)
豊明市 A型 藤田保健衛生大学病院・呼吸器内科
愛知郡 A型 愛知医科大学病院・睡眠医療センター
新潟県 新潟市 B型 日本歯科大学新潟歯学部・いびき診療センター
石川県 河北郡 A型 金沢医科大学病院・睡眠障害センター
滋賀県 大津市 A型 滋賀医科大学病院・睡眠障害医療センター(精神科)
大阪府 高槻市 A型 大阪医科大学病院・精神神経科
吹田市 A型 大阪大学病院・神経科 精神科
大阪市 A型 大阪回生病院・睡眠医療センター (精神神経科 呼吸器内科)
高知県 高知市 A型 清生園病院 (精神科)
福岡県 福岡市 A型 福岡浦添クリニック (内科 呼吸器科)
久留米市 A型 久留米大学病院・精神神経科
沖縄県 浦添市 A型 名嘉村クリニック (内科 呼吸器科)


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7. マニュアルタイトレーションの必要性

高崎 雄司,内村 直尚

 睡眠時無呼吸症候群(SAS)の大多数を占める閉塞型睡眠時無呼吸症候群(OSAS)では、低酸素血症などの呼吸障害、それにこの呼吸障害に基づく頻回の覚醒や高度の眠気といった睡眠障害を伴っている。また、OSASでの無呼吸の発生頻度は、側臥位よりも仰臥位、non-REMよりもREM、それにnon-REM中では徐波睡眠よりも浅睡眠で、著しく高くなる。OSASのCPAP治療時には、したがって、前述したさまざまな無呼吸の発生病態を考慮しながら、呼吸・睡眠障害の双方の改善が図られ最小圧を決める必要がある。

 近年、上気道虚脱防止が可能な最小圧を自動的に察知できるauto-CPAP装置が開発された。この結果、わが国の現在SAS診療を行っている医療機関の大多数では、技師のポリソムノグラフィー(PSG)監視を省略し、この「簡便な」auto-CPAP装置を用いることで、上気道虚脱の防止可能な最小圧の決定(CPAPタイトレーション)を行っている。しかし、現在市販されているauto-CPAP装置では、負荷圧が急激に上昇する「暴走」の発生を防げないこと、体位の検知などが不可能なため、正確なCPAPタイトレーションが出来ないことなどの、無視できない問題がある。そこで、技師の監視下でのマニュアルでのCPAPタイトレーションを行うことによって、OSASにおけるCPAP治療に伴う呼吸・睡眠障害の改善を客観的に把握することができる。

 以上の理由から、学会認定医療機関の視察においてはCPAPタイトレーションでの適正圧の設定がマニュアルで行えることを審査の対象としている。


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8. 認定更新について

学会認定の有効期限は5年、認定更新の手続きが必要
学会認定医療機関は毎年に定期報告書の提出が必要

睡眠医療・認定委員会

 “日本睡眠学会の学会認定に関する規約”に定められている通り、学会認定医、学会認定歯科医、学会認定検査技師および学会認定医療機関の学会認定の有効期限は、それぞれの学会認定証の交付日より5年間と定められています。したがって、学会認定の有効期限までに、学会認定を更新する手続きをとる必要があります。学会認定を更新するための必要条件は、学会認定医、学会認定歯科医および学会認定検査技師に関しては、有効期限までの5年間に、日本睡眠学会あるいは関連する国際的睡眠学会の定期学術集会および学会が主催あるいは後援する研修会等に3回以上は参加していることであり、それらの学会や研修会への参加証あるいは修了証のコピーを提出することが必要です。認定更新の手続きの詳細については、“日本睡眠学会の学会認定に関する規約”および“学会認定(認定更新)を申請するための書類作成に関する説明と書式”を参考にして下さい。

 学会認定医療機関の認定の有効期限も5年間であり、その期限が切れる前に、認定更新の申請手続きをすることが必要です。認定更新の条件は、学会認定医療機関の認定条件と全く同じであり、その詳細については、上記の“学会認定に関する規約”、“学会認定(認定更新)を申請するための書類作成に関する説明と書式”、および“睡眠医療・認定委員会の認定事業実施に関する細則”を参照して下さい。

 ここで、特に注意を促しておきたいことは、学会認定医療機関については、毎年の3月31日までに学会認定に関わる諸条件を満たしていることにつき(特に、学会認定医、学会認定歯科医、学会認定検査技師に転勤・退職などによる欠員・変更等がないこと、変更がある場合には、そのことを報告書に含めること)、睡眠医療・認定委員会に報告しなければ(定期報告書の提出)、その医療機関の学会認定は取り消されることになっていることです (規約・第8条4の2項)。なお、定期報告書の書式については、上述の“書類作成に関する説明と書式”を参考にして下さい。

 以上に述べた学会認定に関する“規約”、“書類作成に関する説明と書式”および“認定事業に関する細則”は、日本睡眠学会のインターネット上のホームページ(http://www/ashitech.ac.jp/jssr/)に掲載されています。 また、それらの本文を必要とする方は、日本睡眠学会事務局宛に請求して下さい。


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9. 第3回学会認定医,学会認定歯科医,学会認定検査技師の申請受付け期間

平成15年11月15日より平成16年2月15日まで

睡眠医療・認定委員会

 移行期措置による第3回の学会認定医、学会認定歯科医および学会認定検査技師の申請を上記の期間に受付けます。申請希望者は、“日本睡眠学会の学会認定に関する規約”、“睡眠医療・認定委員会の認定事業実施に関する細則”および“学会認定 (認定更新)を申請するための書類作成に関する説明と書式”を参照して、申請書を作成・提出して下さい。

 特に次の事項に注意して下さい。学会認定医あるいは学会認定歯科医の移行期措置を受ける場合には、5年間の会員歴を有することが必要です。また、学会認定医あるいは学会認定歯科医の移行期措置のうちの特例措置および学会認定検査技師の移行期措置を受けるためには、その申請時点で短くても1年間の会員歴を有することが必要です。なお、移行期措置およびその特別措置による学会認定は、平成16年の秋に予定されている次回 (第4回)の申請で終了となります。それ以降の申請に関しては、それぞれの資格認定に求められる条件を有していることについての書類審査に加えて、それぞれの資格に求められる医学的知識ならびに医療技術についての試験が行われることになっており、その試験に合格することが資格認定に不可欠な条件となります。なお、その資格認定に関する試験において求められる“医学的知識ならびに医療技術の水準”については、“睡眠医療・認定委員会の認定事業実施に関する細則”を参照して下さい。

 もう一つだけ注意を促しておきたいことに、次のことがあります。学会認定 (認定更新)の資格条件と関連することに、学会主催の研修会を修了していることがあります。 従来は、定期学術集会の直後に年1回だけ研修会が開催されていました。しかし、平成16年より、その研修会は、@睡眠科学研究を志す学会員のための研修会と、A睡眠医療に関する学会認定を得ようとする学会員のための研修会、の2つに区分して行われることになります。平成16年以後の研修会を受ける場合には、学会認定を受けようとする方は、新しい研修会の後者Aを受けて下さい。この件に関しては、本ニューズレターの別の部分において詳しく紹介されることになっていますので、参考にして下さい。


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10. 第2回・学会認定医療機関の申請受付け期間

平成15年11月15日より平成16年2月15日まで

睡眠医療・認定委員会

 第2回の学会認定医療機関の申請を上記の期間に受付けます。学会認定を希望される医療機関 (病院の診療科や睡眠医療センター、診療所、クリニック等)の学会認定医あるいは学会認定歯科医の方は、“日本睡眠学会の学会認定に関する規約”、“睡眠医療・認定委員会の認定事業実施に関する細則”および“学会認定(認定更新)を申請するための書類作成に関する説明と書式”を参照して、申請書を作成・提出して下さい。

 学会認定医療機関は、A型とB型の2種類に大別されています。 A型は睡眠障害の全般 (睡眠障害の国際的診断分類ICSDの診断カテゴリーによる)を診療の対象とする医療機関です。それとは対照的に、B型は主として睡眠時無呼吸症候群を診療の対象とする医療機関です。また、学会認定医療機関としての適格性については、提出された申請書類と担当委員2名の視察によって以下10項目にわたって審査されます。審査の詳細については、上記の学会認定に関する“規約”と“細則”を参照して下さい。なお、“学会認定(認定更新)を申請するための書類作成に関する説明と書式”および“細則”については、学会認定医療機関に関する部分のみについて少しだけ改訂された新しいものが平成15年11月末日までに用意されますので、新しい“説明と書式”および“細則”を希望される方は学会事務局に申し出て下さい。また、学会認定に関する“規約”、“書類作成に関する説明と書式”、“細則”などは日本睡眠学会のインターネット・ホームページ http://www/ashitech.ac.jp/jssr/ にも掲載されていますので、ご利用下さい。

(1) 過去1年間において、睡眠ポリグラフ検査 (PSG検査) 50件以上を含む睡眠医療の実績を有すること。
(2) 学会認定医あるいは学会認定歯科医が診療に従事していること。
病院の診療科またはセンターは、学会認定医 (常勤) 1名あるいは学会認定歯科医 (常勤) 1名を含む複数の医師あるいは歯科医が勤務していること。最も少ない場合でも、学会認定医 (常勤) 1名あるいは学会認定歯科医 (常勤) 1名以外に非常勤の医師1名あるいは歯科医1名が勤務していること。または、学会認定医(常勤) 1名あるいは学会認定歯科医(常勤) 1名と学会認定検査技師(常勤) 1名(計2名)が勤務していること。
診療所は、学会認定医(常勤) 1名あるいは学会認定歯科医(常勤) 1名だけでもよい。
(3) 学会認定検査技師または他の有資格者がポリグラフ検査を行っていること。
(4) 睡眠ポリフラフ検査設備が整っていること。
(5) 病院の診療部またはセンターは、睡眠障害医療のための病床を有すること。
(6) 睡眠医療に関係する他の診療部門や医療機関等との連携がよいこと。
(7) A型あるいはB型に求められる睡眠障害の適切な診療を行っていること。
(8) 検査結果のカルテ記録が適切かつ十分であること。
(9) 患者や紹介医への検査結果についての説明と報告が適切かつ遅滞がないこと。
(10) 患者の病状の急変時に対する安全対策がなされていること。


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11. 新しい睡眠学会主催セミナーの開催について

教育委員会 野沢 胤美

 定期学術集会に合わせて毎年「睡眠科学・医療専門研修」セミナーが開催されてきた。第一回セミナーは1996年に第21回定期学術集会(本間研一会長、札幌)に合わせて北海道大学で開催された。このときのセミナーは2日間行われたが参加者の多くはこれから睡眠学の研究や臨床を志す若い医師、検査技師、心理学者などで今後も毎年セミナーが開催されるこの希望が多く寄せられた。この睡眠学会主催のセミナーが開催される2年前から国立精神・神経センター精神保健研究所においてすでにセミナーが毎年2日間行われて非常な好評を得ていたが、諸般の事情から継続が困難となり定期学術集会の期間にセミナーを新たに開催するに至った経緯がある。そのため睡眠学会第一回セミナーの開催には国立精神・神経センターの大川匡子、内山 真、白川修一郎の諸先生の多大なご尽力があった。第二回セミナー(東京、1997年)からはテキストを作成し、講演と睡眠ポリグラフィの記録などの実習を行うようになった(残念ながら第一回のセミナーではテキストが作成されず記録として残っていない)。しかし開催は1日のみとなり、プログラムが過密になったことより2日間の開催を希望する意見が多く寄せられた。参加者人数は実習を行う必要から毎年30人から50人前後に制限していたが、認定制度の発足により参加人数は増加し、2002年7月の第7回セミナー(仙台)では100名以上の参加希望者、2003年6月の第8回セミナー(名古屋)では200名以上の参加希望があり、セミナーの今後の開催の方針について検討がなされた。その結果、これまでの「睡眠科学・医療専門研修」セミナーは存続し、新たに「睡眠医療・技術セミナー」を開催することになった。本セミナーは認定制度発足に伴う認定資格習得と更新を目的とし、睡眠医療に携わるのに必要な知識を習得し、睡眠ポリグラフィの記録と判読の実習を行うことが目的となっている。第一回の開催は29回学術集会に合わせて2004年7月に開催予定である。今後はセミナーの開催時期、および定期学術集会の開催地での開催の妥当性についての検討が課題として残されている。

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12. 2004年4月の診療報酬の改定に向けて睡眠学会の対応について

医療費適正委員会 野沢胤美

 2004年4月に診療報酬改定が予定されている。その改定に向けた第93回内科系学会保険連合会議(64学会が加盟:以下内保連)が2003年1月21日に開催された。会議では今日の経済情勢からは各学会からの要望事項を大幅に厚生労働省が受け入れる可能性は少ないこと、2002年12月に医療制度改革推進本部が提案した医療制度抜本改定に沿った改定が行われることが報告された。医療制度改定案では@医療技術の適正評価(ドクタフィー)、A入院医療の総合的評価(医療機関の運営コストを含む)(ホスピタルフィー)を含めて見直すことB特定医療制度の拡充を行い、患者が自由に選択できるサービスの拡充をはかる(特別病室の料金設定は病院の自由になる)などが提案されている。ドクタフィーは医師の経験年数、診療を要する時間、技術力(専門性、手術経験など)を含めて評価する。ホスピタルフィーは@疾患の特性などに応じた評価:急性期入院医療について疾患の特性を反映した診断分類による包括評価の実地(特定機能病院では2003年4月より行われている)。慢性期入院医療ではADLや看護の必要度に応じた評価を行う。A医療機関の機能に応じた評価:平均在院日数、専門的医療、臨床研修機能、地域支援機能などについて評価する(特定機能病院では2003年4月より行われている)。会議では各学会は専門性に応じた必要なドクタフィーやホスピタリフィーをその根拠を明記して提出することが要望された。2003年6月5日に「神経疾患に関する小委員会」が開催されてドクタフィーの算定法について検討された。そこでは予め出席者に渡されていた症例についての評価結果の総評がなされた。そこで最も問題になったのは直接診療行為時間(診察時間、検査時間など)で、経験年数、経験の有無により大きな差がみられドクタフィーの算定の今後の課題となった。2003年9月9日に第94回内保連会議が開催され、来年度の診療報酬改定に関する最終打ち合わせがなされたが、ドクタフィーに関しては各学会が今後も検討することになった。睡眠学会では要望事項の提出に際して関連学会(日本臨床神経生理学会、日本てんかん学会、日本呼吸器学会)と共通要望事項の統一を行い下記の要望事項を内保連に要望理由を添付して提出した。

  1. 社会保険診療報酬に関する要望事項(現行の点数)
    @脳波検査(過呼吸、光刺激による負荷検査を含む):30分以内記録 600点、30分〜60分記録 800点、60分以上記録 1,000点(現行は記録時間に関係なく400点 *睡眠賦活を施行したときは250点加算
    A終夜睡眠ポリグラフィ:携帯用装置を使用 1,000点(600点)、携帯用装置以外9,000点(2,200点)、
    B脳波検査判断料:800点(140点)、他施設で記録された脳波判断料 800点(70点)
    C在宅持続陽圧呼吸療法管理料(入院外)500点(250点)、N-CPAP療法 2,000点(1,210点)
  2. 社会保険診療に新規採択に関する要望事項
    @ナルコレプシーの診断検査としてHLA型判定検査:3,000点
    A反復睡眠潜時試験(MSLT):3,000点
    B生体リズム障害および高齢者睡眠障害と痴呆老人の夜間せん妄の治療に光療法: 500点

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13. アジア睡眠学会延期のお知らせ

アジア睡眠学会理事長 太田龍朗

 2003年6月11日の理事会・評議員会で、延期の勧告が承認されました本年11月末に中国のZhuhaiで開催予定であったアジア 睡眠学会(ASRS)に関しましては、アジア睡眠学会理事会で検討した結果、SARSの再発生の可能性およびSARSの問題により予想される不参加者の増加などを考慮し、延期することになりました。

 延期となった大会は2004年2月28日(土曜)から3月2日(火曜)に行われることになりました。これまでの登録や参加費についてはすべて有効となります。中国睡眠学会と、現地実行委員会のこれまでの多大な努力に感謝するとともに、今冬のSARSの再発がないことを願うとともに、2004年春に開催される大会を成功させるよう、是非とも会員の皆様のご支援とご協力をお願い申し上げますとともに、奮ってご参加下さいますよう重ねてご案内申し上げます。

延期に関する経緯
 2003年3-5月のSARSが猛威を振るう最中に、アジア睡眠学会理事長から第4回大会のLiuShiyi大会長に延期について5月に打診をし、また、6月12日の日本睡眠学会の承認を踏まえて、7月にはScientific CommitteeのAskenasy教授(第2回大会長)とともに、延期を強く申し入れたが、LiuShiyi大会長はこれまでの準備などもあり、すこし待ってほしいとのことで あったため、経緯を見守ることとした。

 2003年6月11日の評議員会では、アジア 睡眠学会理事長としては延期を勧告するという報告をし、この時の報告のとおり、7月末を期限として大会長に再びこの件についてメールで連絡した。

 その後、WHOと中国政府がSARSの終結宣言をしたとのことで、大会長は開催を主張された。意見が分かれたため、Askenasy教授からの提案で、アジア睡眠学会の定款(Bylaws)に従ってASRSの理事会(Executive Committee)でこの件について最終決定することになった。8月に ExecutiveCommittee 構成員8名でメールによる意見交換が行われていたが、8月28日になってLiuShiyi大会長より、延期を考慮するとの申し出があり、延期が決定となった。

 9月26日に第4回アジア睡眠学会大会長の上海のLiuShiyi教授から連絡があり、延期となった大会は2004年2月28日(土曜)から3月2日(火曜)に行われることになった。

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14. 《書評》
    千葉 茂、本間研一編著
    サーカディアンリズム睡眠障害の臨床

太田 龍朗(名古屋大学名誉教授・ 愛知淑徳大学教授)

 わが国の5人に1人が何らかの睡眠障害に悩んでいると言われる最中、今春新幹線の運転士が山陽地方を走行中に居眠りをしたことが全国的な話題になり、日中に耐えられない眠気に襲われる過眠症のひとつ「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」がひろく人々に知られるところとなった。睡眠障害国際分類(ICSD)によれば、実に88にも達する睡眠障害があるが、このSASと並んで今や現代的な睡眠の疾患として米国やわが国のような先進諸国で注目されているものに、本書がとりあげている「サーカディアンリズム睡眠障害」がある。

 夜も明るい光があふれ、24時間休むことのない現代社会では、夜眠り昼活動するという本来人間(ヒト)に備わった自然な生体リズムに歪みが生じ、これに影響される形で睡眠・覚醒のリズムに看過できない支障が現われ、心身ともに障害をみるようになったものであるが、急速に発展するハイテク社会に働く就労年齢層は言うに及ばず、心身の発達途上にある乳幼児から思春期の子供達、さらには年々増え続ける高齢者までがはかり知れない影響と被害を受けつつある。睡眠と覚醒のリズム障害を一括して、サーカディアンリズム睡眠障害と総称するが、本書はその全貌を余すところなく紹介し、これ迄の歴史を踏まえてその詳細にふれ、 現代病のひとつと言ってよいこれらの諸病像に光を当てている。

 本書は基礎編と臨床編からなるが、基礎編では生体リズム研究の硯学であり、この種の睡眠障害の臨床にも精通した本間研一氏が、サーカディアンリズムと生物時計の仕組みについて分かりやすく解説している。続いて臨床編を総論と小児期、老年期の3部に分け、総論は睡眠をはじめ脳波と神経生理学的研究を地道に続け多くの実績をもつ千葉茂氏と共同研究者の田村義之氏が担当し、小児期は、小児の睡眠と発達をみつめ続ける神山潤氏が、そして老年期は本間氏との共同研究も多い精神科医の香坂雅子氏が筆をとって、それぞれ噛んで含めるように詳しく解説している。

 時計遺伝子の発見から睡眠リズム障害の治療・予防まで、睡眠学(somnology)を構成する睡眠科学、睡眠医学、睡眠社会学のあらゆる側面から、一群の障害を対象にしてまとめた成書は極めて貴重であり、誠に時宜を得たものと言えよう。

 これから研究や臨床を始めようとする初心者はもちろん、広く医療や福祉、教育の現場に働く人々、さらには一般の方々にも、この障害を理解して頂くのに格好な学習書として一読を薦めたい。


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編集後記
 平成16年度の文部科学省の科学研究費補助金に「睡眠学」細目として採択され、このニューズレターが出る頃には、学会会員の皆様はすでに申請書を提出されたことだと思います。多数の応募が続いて正式細目として採用されるよう、お互いに頑張って参りましょう。

 最近、睡眠に対する社会の関心が頓に高まってきました。学会のホームページ宛にも、一般の方から睡眠学に関する質問や睡眠に関する悩み事の相談が寄せられます。これらの質問や相談には広報委員会が手分けして当たっていますが、睡眠障害の相談事にはホームページに掲載されている学会認定医のリストが役に立っています。しかし、認定医の居ない県もありますので、そういう相談者は遠方の医療機関まで出かけざるを得なくなり、大変気の毒です。認定医のリストをさらに充実したものにできればと考えています。一方、睡眠に関する質問の中には、中学生や高校生と思われる方からのかなり専門的な質問もあります。定かではありませんが、総合的学習の時間などで睡眠のことを研究しているのかも知れません。こんなところにも、睡眠に関する関心の広がりを実感します。
辻 陽一 足利工業大学・電気電子工学科


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